鳥害対策の中で最もご相談件数が多く、見た目にも気になるハトの糞害。
実は、建物や施設の美観を損ねてしまうだけでなく、重大な病気のおそれもあるのです。
今回は「ハトが原因になりうる病気について」ご紹介します。
知らないと実は怖い、身近なハトが原因による病気を詳しく見て行きましょう。
病気の種類
- 01:クリプトコッカス症
- 02:トキソプラズマ症
- 03:オウム病
- 04:ニューカッスル病
- 05:サルモネラ感染症
01:クリプトコッカス症
クリプトコッカス症とは、クリプトコッカスという真菌(カビ)によって引き起こされる感染症です。
鳥(特にハト)の糞で汚染された土壌、腐敗した木材、樹木の窪みに存在し、
感染源としてハトなどの鳥の糞との関与が挙げられます。
これまでに人から人への感染は報告されていません。
また空気感染もし、主に肺や中枢神経(脳や脊髄)に感染して肺炎を起こします。
肺炎の症状としては、咳・痰・胸痛・呼吸困難感などが挙げられます。
脳と脊髄を覆う保護膜である髄膜に感染すると、神経障害をおこす髄膜炎や脳炎など、
重篤な状態になる可能性が高くなります。
基本的には、免疫機能が低下した人に感染しやすく、健常者は無症状のことが多いです。
糖尿病・悪性腫瘍・ステロイド投与を受けている患者さんに感染リスクがあり、
とくにHIV感染症の患者さんは発症しやすくなります。
02:トキソプラズマ症
トキソプラズマ症とは、トキソプラズマによる原虫感染症です。
トキソプラズマはほぼ全ての温血脊椎動物(哺乳類・鳥類)に感染能を持ちます。
健康な成人は感染しても無症状か、数週間のあいだ軽い風邪のような症状が出る程度で、
一度感染すると終生免疫が継続しますが、感染率は国・地域・年齢によって異なります。
世界的に見ると全人類の1/3以上が感染しているとされるなど、非常に広く蔓延していることが知られています。
HIV感染患者などの免疫不全者には重篤な症状を引き起こすため、重篤な日和見感染症といえます。
また妊娠中の女性が感染することにより起こる先天性トキソプラズマ症は、死産および自然流産だけではなく、
胎児に精神遅滞・視力障害・脳性麻痺など、重篤な症状をもたらすことがありますが、
予防するためのワクチンはまだありません。
03:オウム病
オウム病とは、オウム病クラミジアによる人獣共通感染症です。
クラミジア病と呼ばれることもあり、かつてミヤガワネラ病と呼ばれていました。
主にオウムなどペットとして飼育されている鳥から人に感染し、肺炎などの気道感染症を起こします。
自然界ではドバトの保菌率が20%程度と高く、人への感染源となりうる存在です。
オウム病の潜伏期間は1〜2週間で、急激な高熱と咳などの症状が出ます。
初期症状として悪寒を伴う高熱・頭痛・全身倦怠感・食欲不振・筋肉痛・関節痛などがみられます。
呼吸器症状として咳・粘液性痰などがみられ、
軽い場合は風邪程度の症状ですが、高齢者などは重症になりやすいです。
04:ニューカッスル病
ニューカッスル病とは、鳥類のウイルス性感染症で、ニワトリをはじめ多くの家禽や野生鳥類に感染します。
日本も含めた多くの国に在来する病気で、伝染性が高く、経済的にも重大な影響を与えます。
日本ではニワトリ・アヒル・ウズラ・七面鳥に関して家畜伝染病予防法の法定伝染病に指定されています。
感染は病鳥のフンなどで汚染された飼料・水・器具や衣服などを通して起こります。
人が病鳥に直接曝露されると、稀に軽度の結膜炎とインフルエンザのような症状を起こすことがあります。
日本では生ワクチンの普及に伴って発生数は激減しましたが、ワクチンを受けていないペットの鳥や、
ワクチンによる免疫が不十分な鶏群などで散発的な発生が認められています。
またレースバトでの発生例も確認されていることから、注意が必要な病気です。
サルモネラ感染症
サルモネラ感染症とは、サルモネラ属の細菌によって引き起こされる感染症で、
主にサルモネラ・エンテリティディスという細菌が原因となっています。
国内の食中毒事例では、件数・患者数ともに毎年上位にランクインされています。
サルモネラ感染症は、原因食品として「鶏卵」がよく知られていますが、
鶏卵以外にも食肉での感染や、人やペットからの接触感染によって発症することもあります。
主な症状は下痢・腹痛・悪感・発熱・嘔吐などで、ときには脱水症状を伴います。
38℃前後まで発熱し下痢を繰り返し、これらの症状は3~4日続きますが、1週間以上に及ぶこともあります。
小児や高齢者では重症化しやすく、回復も遅れる傾向があるので注意が必要です。
フジナガで行う対策のうち、ほとんどの割合を占める鳩。
鳩は平和の象徴と言われ身近な存在ですが、実はあまり知られていない鳩が原因による病気が
過去には有名なテレビ番組内で、公園で鳩に餌をやることが日課の高齢者の方が、
クリプトコッカス症にかかってしまったという報道もありました。
どの病気も、健常者の方はもちろん、小児・高齢者・免疫機能の下がった方は特にご注意ください。
フジナガでは鳥と人との共生を掲げ、鳥を決して傷つけない鳥害対策を行っています。
フジナガのハトをはじめとする鳥害対策
BF3バードネット:侵入口をネットで塞ぐため、物理的に鳥の侵入をブロックします。
BF3バードピン:とげとげの剣山を設置する事で、鳥の停滞を防ぎます。
BF3鳥類用電気ショック:1秒間隔の微弱な電流を流し、鳥に危険な場所と学習させ寄せ付けません。
鳥の執着具合・建物の構造・お客様の希望を考慮し、適切なプランで鳥害対策を行います。
ぜひお気軽にご相談ください。